Jamaican Soul キングストン出張所からジャマイカの情報をお届けして参ります！！

 

日本にいるとジャマイカといえばレゲエとダンスホールですが、ジャマイカ人がレゲエとダンスホールしか聞かないのか？といえばそうではありません。今回はジャマイカで聞かれているレゲエとダンスホール以外の音楽について書きます。また、ジャマイカにおいて外国の曲を聞くか、自国の曲を聞くか、についてはジャマイカの階級や貧富の差ともからんでいておもしろいのですが、今回は特にふれません。

 

＜アメリカの流行歌／HIPHOP/R&B＞

レゲエの成り立ちも、元をたどればアメリカの流行の音楽の影響を受けており、ジャマイカの音楽とアメリカの音楽というのは切り離せない関係です。今はジャマイカの若い子を中心にアメリカのポップミュージック、特にHIPHOP/R&Bは大人気！ダンスホールのパーティでもよく流れます。アップタウン（お金持ち）の子がいくパーティになるとアメリカの曲がかかる比率が高くなると思います。

 

HIPHOPやR＆Bもただアメリカではやってるものを受け入れるのではなくて、ジャマイカ人好みのものがあります。私は音楽が専門じゃないんでえらそうに言えないんですが、なんかちがうんです。以下４つで特徴というほどでもないですが、ジャマイカ人の好みをざっくり書きました。素人の見解なのでプロの方とは違う見解かもしれませんが、ご了承ください。

 

•キャッチーな曲

ジャマイカでは歌が入っていたり、歌うようなフロウでラップするラッパーの曲だったりどちらかというとキャッチーな曲（ヒップホップの中のジャンルでいうとトラップが人気かな？）がうけてる気がします。

例えば本国アメリカではフェスのヘッドライナーとしても引っ張りだこのKendrick Lammerですが、ジャマイカではあんまりなのかラジオでかかってるのが聞いたことがないんです。最近でいえばケンドリックの新曲Hambleは全然聞かないのにFUTUREの新曲Mask Offなんか1日何回も流れます。

最近はダンスホールの要素を入れた曲（ジャマイカ人の多くはダンスホールと言い張ります）も大人気です。例えばDRAKEのONE DANCE、RihannaのWork、最近出た曲だとJason DeruloとNicki MinajのSwallaもよくかかってます。

 

DesignerのPandaジャマイカでも受けた曲の１つで、これもパンダパンダパンダパンダってめっちゃキャッチーですよね。スパイスも便乗してたな。

 

spiceのpanda remixはこちら→

 

 

 

・ 2000年代前半Murder Inc.

2000年代前半大流行りした、Ja Rule, Ashantiを擁したMurder Inc.の曲たち。懐かしいし、当時は大好きだったんですが、今聞くとちょっとダサい感じすらする。ダンスホールのパーティーに来る人たちに受けがいいのか、今でもパーティーでかかります。（だからなのか、アシャンティ年1ぐらいで来ジャマしてる気がする。）アップタウン系のパーティだとかからないです。Mesmerize、Happyもかかってるけど、やっぱりAllways On Timeが一番かかってると思います。

アップタウンのパーティではかからないです。

 

Ashanti feat Ja Rule Happy

 

 

   •    2PAC “Until The End OF Time”

ダンスホールのパーティでかかることがある2Pacの曲といえば、これです。私がはじめてジャマイカにやってきた9年前にもパーティ（当時はダンスと呼んでましたが）でかかってました。日本やったらかかるとすればカリフォルニア・ラブとか？他にも2Pacはカッコいい曲たくさんあるのに、なぜか死後にリリースされたこの曲。歌詞に共感するのかなぁ。この曲も、アップタウン系のパーティだとかからない。

 

2pac until the end of time→

 

 

・きかせる歌物

基本的には、ルーツがジャマイカ人と同じである、アフリカ系アメリカ人が歌っていることが多いHIPHOP/R&Bが好まれてますが、良い曲であれば人種もジャンルも関係なく聞くのが、音楽が生活と密着しているジャマイカ人。AdeleのHelloはラジオでかかりまくってた。Ed Sheerenのthinking out loud、Sam SmithのStay with meはパーティでよくかかってたな。サムスミスなんか、ダンスホールの世界では攻撃対象になる人やのに、歌がよかったらおかまいなしなところが良いですね。最近はMagicのこの曲がラジオでよくかかってます！

 

MAGIC NO REGRETS

 

 

 

以上、素人が分析したジャマイカで好まれるアメリカの流行曲でした。

 

小さいころからHIPHOPに親しんで育ってきた世代が大きくなったからなのか、ジャマイカ人のラッパーがでてきはじめたんですよ。おもしろいですよね。笑　数年後、その人たちが売れてジャマイカ国内の音楽シーンが変わってるなんてことはあるのでしょうか？

 

 

 

ジャマイカ人がパトワじゃなくて、英語でがんばってます。パトワになるとオケがHIPHOPでもダンスホールにしか聞こえなくなるから言葉って大事です。

ジャマイカで聴かれているレゲエとダンスホール以外の音楽について（後編）へ続く

（文字制限があるので次のページに分けて掲載させていただきます。）